機材レビュー

密閉型モニターヘッドホンの定番【ATH-M50x】を8年使って分かったことを独自視点でレビュー!他機種と比較して解説していきます。

「モニターヘッドホンって、どれを選べばいいの?」
そんな疑問に8年前の自分も悩んでいました。今はいろんなメーカーから音楽制作用のヘッドホンが発売されるようになり、自分に合う機材を見つけるのが大変になってしまいました。まあそれが楽しかったりするんだけどね。そんな数々のヘッドホンを試してきた中でも音楽制作や動画編集、普段使いまで幅広く使える1本を探してたどり着いたのが、Audio TechnicaのATH-M50xです。
この記事では、長期使用だからこそ見えてきたM50xの魅力と注意点を、初心者にもわかりやすくレビューしていきます。

8年使っても手放せない理由

今でも現役で使っている理由とは?

まずはこれからお話ししましょう。世界中のクリエイターや音楽ファンに支持され続けているATH-M50xは、まさに定番と呼ぶにふさわしい存在です。特に海外での評価が高くて、YouTubeレビューでも頻繁に登場するこのモデルは世界中で愛されている超ロングセラー。
僕が8年使ってもなお現役で活躍している理由は、音質の安定感と耐久性の高さにあります。
イヤーパッドは2回ほど交換しましたが、ドライバーは一度も不調なし。
音のバランスも変わらず、制作にもリスニングにも安心して使えるのは特に重要で、モニターとしての役割と存在意義を変わらず務めてくれています。頼れる相棒。こいつがいないと始まらねぇ。

特に気に入っているのは、

  • 長時間使っても疲れにくい装着感
  • 折りたたみできて持ち運びにも便利
  • 着脱式ケーブルで用途に合わせて使い分けられる柔軟性

なぜATH-M50xを選んだのか(価格・評判・用途)

選んだ理由はシンプルでした。
・価格が1万円台後半〜2万円前後で、初心者にも手が届く
・レビュー評価が圧倒的に高く、YouTubeやブログでも絶賛されていた
・音楽制作だけでなく、普段使いやゲーミングにも使える汎用性の高さ

「これなら失敗しないかも」と思って購入したのが、今から約8年前。当時はATH-M50xではなく、ATH-M50という商品名でしたね。

どれでもいいやという気持ちでしたが、気づけばずっと手元にあり、他のヘッドホンを試しても結局M50xに戻ってきてしまう。そんな存在になっていました。

また、日本で密閉型のモニターヘッドホンと言えばsonyのCD900STが上がりますが、正直アレを昨今の音楽制作に使用するのはだいぶ厳しいと思います。というのも、音場が狭めで音が近く感じてしまい、とにかく現代の広がりが重視されるミックスには合わないと思うからです。

音質レビュー

項目感想
解像度楽器の分離感が高く、細部までしっかり聴き取れる。ミックス時の定位確認にも◎
低音豊かで輪郭が明確。過剰ではなく、制作用途にもリスニングにもちょうどいい
高音キツさがなく、長時間でも聴き疲れしにくい。シンバルやボーカルの抜けも自然
音場密閉型としては広め。定位が安定していて、パンニングの確認にも使える

音の傾向と印象

ドンシャリ傾向で重低音がよく伸びます。高域もハキハキしていてテンションが上がる音ですね。ですが高音域も刺さらず、価格にしては解像度高いです。その分、中音域はへこんでいる印象ですが、男性ボーカルも真ん中からしっかり聞き取れます。完全なフラットではなのでそこは注意。

制作用途での信頼感

  • ミックス時に「音が埋もれてないか」「定位がズレてないか」を確認するのに十分な解像度
  • ボーカルやアコースティック楽器のニュアンスも拾いやすく、EQ調整にも役立つ
  • フラットではないが音の色付けが少なくバランスで判断しやすい

リスニング用途でも心地よい

  • EDMやロックでも低音がしっかり鳴ってくれるので、聴いていて楽しい
  • 高音が刺さらないので、長時間の作業BGMにも最適
  • 密閉型なので外音を遮断しつつ、音に没入できる

8年使って分かったこと

ATH-M50xを使い始めてから8年。
その間にいくつかのヘッドホンを試してきましたが、最終的に密閉型で戻ってくるのはいつもこの1本でした。
ここでは、長期使用だからこそ見えてきた「良い点」と「気をつけたい点」を正直にまとめます。

劣化ポイント:イヤーパッド・ヘッドバンドの摩耗

使い続けるうちに、最初に気になってくるのがイヤーパッドの劣化。
約2〜3年で表面が剥がれてきたり、硬くなって装着感が落ちてきます。ヘッドバンドのクッションも同様で、汗や湿気で徐々に摩耗。

ただし、交換用パーツは純正・社外品ともに豊富で、Amazonなどで2,000〜3,000円程度で入手可能。工具不要で自分で交換できるのもありがたいポイントです。

修理・交換のコスト感と対応

  • イヤーパッド:社外品なら2,000円前後、純正はやや高め
  • ケーブル:着脱式なので断線しても交換可能(1,500〜3,000円程度)
  • ヘッドバンド:交換はやや手間がかかるが、DIYで対応可能

Audio Technicaのサポートも丁寧で、保証期間内はもちろん、切れていても修理対応してくれるケースがあるそうです。

イヤーパッドはメッシュ一択!変更するのがおすすめ

純正のレザー調イヤーパッドも悪くはないですが、長時間使うとボロボロになるんですよね。僕はスタジオとかでボロボロのまま使っている人をよく見かけます(笑)
そこでおすすめなのが、社外品にはなってしまうんですがメッシュ素材イヤーパッド。これめっちゃいいですよ。通気性もよくて。

そして一番変わるのが、

低音域の音質!

純正イヤーパッドも悪くないんだけどちょっと耳に近いので量感多めの低域はぼやけるんだよね。少し硬めのメッシュ素材にすることで、耳との空間が広がって低音がタイトになってモニターしやすくなります!
「M50xをもっと快適に使いたい」と思ったら、イヤーパッドの交換は真っ先に検討すべきポイントです。メッシュ一択、これは本気でおすすめです。

まとめ

ATH-M50xは、モニターヘッドホン選びに迷っていた自分が最初の1本として選んだモデルでした。

音質はバランスが良く、解像度も高い。装着感も快適で、長時間の作業にも耐えられる。
イヤーパッドやケーブルの交換も簡単で、メンテナンスしながら長く使えるのも大きな魅力です。
世界中で使われていて、この音が世界基準になっていると思うとなんか壮大で強くなった気がしませんか(笑)

初心者にも扱いやすく、ベテランにも頼れる。
迷ったらこれと言われる理由は、使い続けて初めて実感できるものかもしれません。
もし、モニターヘッドホン選びに悩んでいるなら、ATH-M50xは間違いなくその候補に入れるべき1本です。