
結論から言います。QobuzはApple Musicよりはるかに音質がいいです。
最近、オーディオ好きの間で「Qobuzめっちゃ音いい」「Apple Musicより明らかに上」という声をよく耳にするようになりました。
最初は半信半疑だったんですが、実際に聞いてみたところ明らかに違うと分かりました。
高域の伸び、分離感、音の立体感、そして何より解像度が全然違う… “情報量の差”がハッキリわかるレベル。
同じ曲なのにここまで違うのか、と正直驚かされました。
ただし。
ここでひとつ大事なことを伝えたいのですが、 音質は最高でも「乗り換えはおすすめしません」。
理由はシンプルで、実際にQobuzをメインで使おうとすると、音質以外の部分で不便さが目立ってくるからです。
このあと詳しく解説しますが、音質と実用性は別の話なんだと痛感しました。
この記事では、実際にQobuzを使った正直な感想、Apple Musicとの音質差、そして僕が“乗り換えをおすすめしない理由”を詳しくまとめています。
音質比較:Qobuz vs Apple Music(実際に聴いてわかった差)
それじゃさっそく音質について思ったことを話していこうと思います。Qobuzってそもそも何かってのは本記事をご覧の方には説明不要かと思うので飛ばします。
まず前提として、今回の比較は 相棒のHIFIMAN Aryaと手持ちのドングルDACを使って、同じ曲をApple MusicとQobuzで交互に聴く、という方法で行いました。
Qobuz側は「最大音質(24bit FLAC)」に設定。
条件はほぼイコールにして、純粋に“音そのもの”の違いがわかるようにしています。
まず驚いたのは高域の透明感
最初の1曲を再生した瞬間、「あ、違う」とすぐにわかりました。
Qobuzは高域の伸びが自然で、シンバルの余韻や空気の震え方がとにかくクリア。特に高音パートの管楽器の音が生々しいほどにリアル。BUMP OF CHICKENの「なないろ」の間奏を聞いた時には、学生の時に演奏したリコーダーの音を思い出し、まるで生演奏を聴いているような錯覚に陥りました。
Apple Musicも十分キレイなんですが、比べると少し丸くてソフト、低域に若干特徴がある元気な音の印象です。
分離感と情報量が明らかに違う
一番大きく感じたのは、楽器の“分かれて聴こえる度合い”。
Qobuzは各パートが重ならず、空間に自然と配置されている感じが強くて、
「え、同じ曲だよね?」と疑うレベル。
先ほども言ったように、特にアナログ楽器の収録音がかなりリアルです。
ステレオイメージも広く、音が左右だけじゃなく“前後”にも広がっていく感覚があります。
Apple Musicだとこの立体感が少し弱く、全体的にのっぺり寄りで圧縮されている印象。
ボーカルは声が一歩前に出てきて、息づかいがリアルに聴こえます。声が近い。
低音も同じで、Qobuzはタイトで締まりがよく、ベースラインの細かな動きがちゃんと聴こえる。
総評:音質だけで選ぶならQobuz一択
ホントにここまで違うとは思っていませんでした。
普段Apple Musicの音質に不満があったわけではないのですが、
純粋に“どちらが良い音か”と聞かれたら、迷わずQobuzが上。
特に高解像度ヘッドホンや良いDACを使っている人ほど、その差を実感できると思います。
それでも“乗り換え非推奨”な理由(最大のポイント)
ここまで読んで、「そんなに音質がいいなら乗り換えない理由なんか無いじゃないか!」と思いますよね。違うんだ、ここからが本題です。
音質は文句なしでQobuzが上。しかし、それでも僕が「メインとしてはおすすめしない」と断言する理由が3つあります。
ここがこの記事で一番伝えたい部分です。
① 楽曲が少なすぎる(特に邦楽)
以上。解散。ここまでお読みいただきありがとうございました、とはならんね。
でもこれが一番のデメリットなのは間違いない、だって聞けないんだもん。Qobuz最大の弱点はこのカタログの薄さ。
特に日本の楽曲に関しては、本当に壊滅的。
J-POP、邦ロック、アニソン──
このあたりを普段聴く人は、ほぼ例外なく困ると思います。
実際にApple Musicと同じプレイリストを移行したとき、
7〜8割の曲が「Qobuzに存在しません」と表示されて絶望しました。
邦楽をよく聴く僕にとって、これが致命的でした。
音質がどれだけ良くても、聴きたい曲が無ければ意味がないじゃないか、だって聞けないんだもん。
② ライブラリ移行が地獄
次に地味にきついのがライブラリ周りの不便さ。
ちなみに移行自体はSoundiizを使えば無料で行えます。実際の音楽データではなく、ライブラリ情報のコピーだけなので作業自体は一瞬です。

僕はApple Musicのライブラリを移行したんですが、
アプリを開いた瞬間、お気に入りに曲がズラーーーッと大量に並んでいて、何が何だかわからない状態に。どうやら全曲お気に入り登録された状態で移行されてしまったらしい…
フォルダ分けや整理もやりづらく、
「自分の音楽コレクションを育てる」という使い方がほぼできません。
さらに、UIは正直古めで、検索機能も弱い。
曲名やアーティスト名を入れても出てこないケースすらあり、
毎回「頼む出てくれ……」と祈りながら検索していました。
音質の良さが完全に霞むレベルで、ストレスが溜まります。
③Apple Musicより約1.5倍高い
| サービス/プラン | 月額料金(個人) | 補足 |
|---|---|---|
| Qobuz(ソロ/Studio) | 1,480 円 | 年間プランなら月あたり約1,280円に割安 |
| Apple Music(個人) | 1,080 円 | 学生プランやファミリー利用もあり |
ここは音質だけを考えたら割り切れるところかもしれない。でもやっぱり他の部分がネックになってくるな~。
結論:Qobuzは“音質は最高、使いやすさ的には合わない人が多い”
ここまでいろいろ比較してきましたが、結論はシンプルです。
Qobuzは音質だけ見れば最強。でも、普段の“音楽の使い方”に合わない人が多い。
Qobuzは徹底的に“音質特化”のサービスです。
逆に言えば、普段の音楽の聴き方が Apple Music で完結している人ほど、不便が一気に表面化します。
たとえば…
- ライブラリをしっかり整理して使いたい
- プレイリストを細かく作って管理したい
- 自分の好きな曲をジャンル別に分けて育てたい
- スマホでサクッと検索 → 再生 → 管理したい
こういう“普通の音楽の使い方”をしている人は、
間違いなく Apple Music のほうが快適です。
普段の生活で大事なのは、実は“音質”より
- カタログの広さ
- 検索の強さ
- ライブラリ管理のしやすさ
- UI の快適さ
といった“毎日触る部分”。
僕もQobuzをメインで数日使ってみて痛感しましたが、
「音質が良いだけじゃ生活できない」
というのが現実でした。
使いにくさを感じながら頑張って高音質を聴くよりも、ストレスなく日常に音楽を取り入れられるほうが圧倒的に幸せです。
ちなみに誤解の無いよう書いておきますが、Apple MusicはQobuzの次に音がいいと思っています!(自社調べ)音がよくてUIも使いやすい最高のサブスクです。だからApple Musicを使っているわけですが。
ただし—
音質に全振りしたい人には間違いなく刺さるサービスなので、
“聴きたい曲が配信されていて、サブとして併用する” という形なら一番バランスが良いと思います。
以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
終わり。
