オーディオインターフェースって、初めて選ぶときめちゃくちゃ迷いませんか?
種類は多いし、値段もピンキリだし、「結局どれを買えば正解なの…?」ってなるやつです。
しかもDTM界隈って、どこか高級機が正義みたいな空気があって、「どうせ高いのが欲しくなるし最初から頑張って高級機行っちゃうか!」みたいな。
SNSでも「10万円超えの機材を買いました!」みたいな投稿が流れてくると、自分だけヨワヨワ機材でいいのか…?って思いますよね。
でも実際は、ある程度DTMを続けている人ほど
「あれ…思ったほど変わらなくない?」
と気付く場面が多いんです。
僕自身も、最初はUR22という初心者お決まりの一台を使っていて、そのあと上位モデルをいろいろ試してきました。
その中で気づいたのは、
高級機にしかできないことより、“どの機能が自分に必要なのか”のほうが100倍大事だった
ということ。
この記事では、そんな「DTMerが後から気づきがちなポイント」を、初心者向けに分かりやすくまとめています。
これから初めてオーディオインターフェースを買う人が、無駄な出費や後悔をしないように、リアルな視点で解説していきます。
オーディオインターフェースとは?(初心者向け)
オーディオインターフェースは、ざっくり言うと
「音の入口と出口をやり取りするための中核となるボックス」 です。

PCからのデジタル信号(音楽データ)を、スピーカーやヘッドホンで聞けるアナログ信号(音声)に変換し、
逆にマイクやギターのアナログ信号をPCに取り込んでデジタル信号に変換する機能を持っています。
この変換のことを AD/DA と呼びます。
- AD = Analog to Digital Converter(アナログ→デジタル)
- DA = Digital to Analog Converter(デジタル→アナログ)
テストに出ます。
ちなみに、DAはオーディオ界隈では DAC(ダック) と呼ぶのが一般的です。
DACには信号変換の中核となるパーツ、DACチップ があります。
この性能や製造メーカーによって音の傾向が変わるので、オーディオマニアたちは
「ふむふむ、この型番のチップを使っているということは、あ~んな音やこ~んな音がするのだろう(眼鏡クイッ)」
とカタログを眺めては楽しんでいます。テストに出ます。
話を戻すと――
マイクやギターの音をPCに取り込んだり、逆にPCの音をモニタースピーカーやヘッドホンに出したりするため、
DTM、歌ってみた、配信をするなら、ほぼ必須の機材 です。
「高いオーディオインターフェースのほうが音が良いんでしょ?」
と思いがちですが、それは半分正解で、半分は誤解です。
確かにプロ向けの高級機は、安定性や音の解像感が優れていたりします。
でも、今の低価格帯のモデルは本当に優秀で、
素の音質だけで言えばほとんど差が分からないレベルまで来ています。
だから、初心者のうちは
「とにかく高いのを買えば正解」という選び方はおすすめしません。
大事なのは 音質の良さよりも、自分の用途に合った機能 を持っているかどうか、です。
【よくあるパターン】DTMerが高級機を買って気づくリアル
さて、ここからが本記事のメインテーマ。
多くのDTMerが高級機を買ってから「なるほど…」と気づく、リアルなあるある体験をまとめてみました。
1. 音質の違いは思ったより小さい
「高い機材なら音が全然違う!」と思って買ってみたものの、
実際にブラインドテストをすると ほとんど差が分からない ことが多いです。
最近の低価格帯のインターフェースは、素の音質だけで言えば本当に優秀。
初心者だと、ほぼ差を感じられないレベルまで来ています。
2. 重要なのは「機能性」だった
音質よりもずっと大事なのは、自分の用途に合った機能が揃っているかどうか です。
- ループバック機能が欲しかった…配信で「あれ?録れない!」ってなる
- モニターコントロールがないと、音量調整が地味に不便
- ヘッドホン出力が弱いと、鳴らしきれなくてストレス
- 入出力が足りないと、後から「増やしたい!」となる
つまり、高級機=機能十分とは限らないのです。
3. “使いやすさ”が一番モチベに直結する
機能が揃っていても、操作が面倒だとテンションは下がります。
- ノブやボタンの配置
- 画面表示の分かりやすさ
- DSPやエフェクト機能の有無
- PCとの相性
こうした部分のほうが、実は音質以上に毎日の作業に影響します。
4. 10万円以上の音質差は“趣味の領域”
もちろん、プロ向けの高級機にはメリットがあります。
「この音質を味わいたい!」という趣味なら全然アリです。
でも、初心者や小規模宅録、歌ってみた、YouTube配信レベルでは、
その差を活かせる場面はほぼありません。
つまり、10万円以上の高級機は、初心者にとってはほぼ過剰スペックです。
結論として、一般DTMerが後から気づくのは「音質より機能が大事」ということ」。
高級機を買う前に、まず自分に必要な機能を整理することが、後悔しない選び方のコツです。
失敗しないための選び方ガイド
オーディオインターフェース選びで失敗しないためには、「用途」と「機能」を整理することが何より大事です。
ここからは、初心者向けに具体的なチェックポイントをまとめていきます。
① まず用途を明確化
まずは、自分が何に使いたいかをハッキリさせましょう。用途によって必要な機能が変わります。
- 配信
→ ループバック機能やダイレクトモニタリングがあると便利 - DTM(作曲・打ち込み)
→ 入力数やDSP、低レイテンシーが重要 - 歌ってみた
→ 48Vファンタム電源対応、ヘッドホン出力のパワーもチェック - 宅録
→ モニターコントロールや出力の柔軟性があると快適
まず自分がどの用途に重きを置くかで、必要な機能が見えてきます。
② 機能性チェック(ここが最重要)
音質よりも 機能性のほうが日常での使いやすさに直結 します。
購入前に必ずチェックしたいポイントはこちらです。
- ループバック:配信や画面収録で必須
- モニターコントロール:音量調整やミックスの確認が簡単になる
- 48Vファンタム電源:コンデンサーマイクを使う場合に必須
- 入力数:マイクやギターを同時に接続できるか
- ダイレクトモニタリング:録音時の遅延をなくす
- ヘッドホン出力のmW:高インピーダンスのヘッドホンでもしっかり鳴らせるか
- DSPの有無:EQやコンプなど内蔵エフェクトの有無
このあたりを押さえると、後から「足りなかった…」と後悔することがグッと減ります。
あとは形!つまみ類が上面に集約されているか、前面で上面がフラットなタイプか。操作性の面でとても重要になってきますね。
③ 音質は低価格帯で十分な理由
正直、音質だけで言えば最新の低価格帯インターフェースで十分です。
- 2020年以降のモデルは、どれも音質が安定して高レベル
- 録音環境(マイクや部屋、スピーカー)のほうが音に大きく影響
- ヘッドホンやモニター環境のほうが、音の差として体感しやすい
つまり、初心者が高級機を買うよりも、環境を整えることにお金を使ったほうが効果が大きいんです。
④ 予算感の正解ライン
では、実際にどれくらいの予算で十分なのでしょうか?
- 初心者〜中級者なら 3~5万円台 のモデルでほぼ十分
- この価格帯でも、AD/DA性能や録音クオリティは高く、用途に合った機能が揃ったものも多い
- もちろん趣味で「音質を追求したい!」という場合は上位モデルもありですが、最初から高額モデルに手を出す必要はありません
⚠️ 安すぎるモデルや無名ブランドは注意
逆に、音楽機材通販サイトにほとんど出ていない無名機や、1万円未満の明らかに安すぎるモデルは避けたほうが無難です。
理由はシンプルです。
- 音質・耐久性が不安定
- PCとの相性トラブルが起きやすい
- サポートが期待できない
つまり、安さに惹かれて買っても、結局ストレスになったり、使えなかったりする可能性が高いんです。
初心者は最低限ちゃんとしたメーカーのエントリーモデルを選ぶほうが安心です。
まとめ
オーディオインターフェース選びで覚えておきたいのは、
我々一般DTMerとして“音質の差”よりも“機能の差”のほうが圧倒的に大事 ということです。
確かに高級機にはメリットがありますが、初心者や小規模宅録、歌ってみた・配信レベルではほとんど過剰スペック。
まずは 用途に合った3~5万円台のモデル で十分です。
結局のところ、後悔しないオーディオインターフェース選びのコツは、
自分に必要な機能を把握して、それを基準に選ぶこと。
これさえ押さえておけば、無駄な出費や使いづらさで悩むことはありません。
まずは「自分の用途」と「必要な機能」を整理して、快適なDTMライフをスタートさせましょう!
